《仙人的栽培:1》
収入がゼロ?! 危険な“自根”
トマトは乾燥地帯に適した作物なので、実はそのまま植えても、日本のような気候では、すぐに病気になって枯れてしまいます。
そこで大半のトマト農家さんは、湿度に強い品種の根に接ぐことでこれを打開している(接木)のですが、「本当のトマトの味」にこだわる仙人は、接木をせず、全てトマトの根のまま栽培しています!(自根栽培)
そのため、全滅して収穫はゼロ!といった悲惨な年もあったのですが、それでもおいしさへのこだわりは捨てきれず、リスクを伴いながらも自根栽培を続けているのです。
《仙人的栽培:2》
驚きの“糖度10度”!!
最近ブームの高糖度トマト。
そのほとんどは、水を切る(あまり与えない)栽培をしています。
トマトは確かに水を切ると糖度は高くなりますが、その反面、果肉や皮がバリバリに固くなる特徴もあるのです。
「ワシは甘いのはスキだが、食べた後、口の中に皮が残るのは嫌なんじゃ!」と言う仙人。
研究を続け、なんと糖度10度前後という抜群の甘さを誇りながら、食べやすい柔らかさも実現したのです。(一般的なトマトの糖度4〜5度)
《仙人的栽培:3》
苗作りは「獅子の子落とし」?!
一般的にトマト農家さんは、苗は買ってきて植えているのですが、槌谷さんグループは、苗はでなく“種”を購入し、苗から自分達で育てています。
この苗作りに関しても仙人は仙人的で、他の3人曰く、
「まるで『獅子の子落とし』だよ。」とのこと。
一般的には弱い苗のうちは、穏やかな環境で栄養を十分に与えて“箱入り娘”のように育てるのですが、でも、仙人はこの時から肥料は控え、厳しい環境で育てています。
もちろん、ダメになってしまう苗も多々ありますが、仙人曰く、
「その分、苦境を乗り越えた強い苗だけを選抜できるんだ!」とのこと。