おせちについて

冷凍おせちvs冷蔵おせち!その違いと選び方とは

宅配で届くおせちは大きく分けて冷凍おせち・冷蔵おせち(生おせち)の2種類があり、メリットデメリットがそれぞれあります。
それぞれについてわかりやすく比較します。買う前にぜひチェックしてくださいね。

おせち料理 冷蔵vs冷凍画像

冷凍おせちのメリット・デメリット

多くのお店が採用している「冷凍」方式。冷凍すると味が落ちるのでは?と心配になります。
例えば、まぐろなどの冷凍のお刺身を自然解凍する際にはどうしても細胞内の氷が溶けて水になり、傷ついた細胞から流れ出るドリップと呼ばれる液体が出てしまいます。これは風味や鮮度の劣化を表しています。

水分を失い、組織がやわらかくなった食品は食感が失われて、フニャッとします。 また、ドリップには食品本来のうま味や栄養も含まれているので、味わいもぐっと落ちます。
しかし、最近の冷凍技術は従来のものに比べすさまじい進化を遂げ、自然解凍をしてもドリップはあまり出ません。
このようなことが可能になったのは、従来の冷凍技術とは異なる急速冷凍技術にあります。

急速冷凍並びに緩慢凍結の凍結曲線の比較

急速冷凍並びに緩慢凍結の凍結曲線の比較

  • a. 急速凍結

    「急速凍結」とは、その食品の品温が低下する過程で図に示されている最大氷結晶生成温度帯(通常の場合−1℃〜−5℃の間)を短時間のうちに通過するような方法で凍結(凍結曲線a)が行われることである。

  • b. 緩慢凍結

    比較的高い温度でゆっくりと凍結すると、最大氷結晶生成温度帯を通過するのに長い時間が必要(下凍結曲線b)となるので、このような凍結方法を緩慢凍結と言う。

  1. 1.冷凍前の細胞

    正常な組織

  2. 2.急速冷凍した細胞

    凍結すると組織内に小さな氷の結晶が発生し、組織の損なわれ方が少ない。

  3. 3.緩慢凍結した細胞

    氷の結晶が大きいため、組織が損なわれている。

※引用 一般社団法人日本冷凍食品協会

急速冷凍は最大氷結晶生成温度帯と呼ばれる−1度〜−5度を速やかに通過させます。
※通常の冷凍(緩慢凍結)だと、この温度帯をゆっくり通過することになるため、氷結晶が大きくなってしまい、細胞膜を破ってしまいドリップの原因となります。

急速冷凍にも数種類あり、冷凍機の超低温冷風によるエアーブラストによる凍結。 液体窒素による超低温を利用した急速冷凍。液体の熱伝導率の高さを利用したリキッド凍結や 磁場を発生させて水分子を細かく振動させながら冷やすCAS冷凍。
冷凍技術は著しく進歩しています。

さて、「味」以外の点も比較してみましょう。

メリット

冷凍保存で1ヶ月-2ヶ月の保存が可能(賞味期限が長い)
やはり冷凍食品の最大のメリットは長期保存ができることです。 これはおせち料理の場合も例外ではありません。

薄味での提供が可能に
日持ちを良くするためにおせちの味付けは濃いものも多いですよね。 冷凍は賞味期限を温度によりコントロールできるため、薄味での提供も可能。 体調管理のために薄味をお好みの方は、冷凍で薄味のおせちを探すのもいいですね。

盛り付けをしなくて済む
プロの料理人がこだわって盛り付けた状態で冷凍されているおせち料理。 慌ただしい年末年始に自分で盛り付けることなくそのまま食卓へ並べることができます。

デメリット

食材によっては少し風味が落ちる場合もある
急速冷凍の技術が進歩したとは言え、作り立ての冷蔵(生)おせちに比べると多少風味が落ちることも・・・

いかがでしょうか? 冷凍タイプのおせちのメリット、デメリットをご理解いただけたかと思います。 では今度は冷蔵タイプ(生タイプ)のおせちについても比較してみましょう!

おせち盛り付け画像

冷蔵おせち(生おせち)のメリット・デメリット

冷蔵おせちはその名の通り、冷凍せず「生」の状態でお届けするおせちです。
冷凍されていない生の作り立てのおせち料理を堪能したい!という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

作り立ての鮮度を保つために冷凍おせちに施されている技術については先に書いた通りですが、 冷蔵おせち(生おせち)についても鮮度を維持する工夫がなされているのです。

例えば、保存料や防腐剤がそのひとつです。冷蔵おせち(生おせち)とは言っても、 作り立ての瞬間から私たちの口に入るまで、どんどん時間は経過していきます。 時間の経過と鮮度の劣化が大きく関係している以上、やはり冷蔵おせち(生おせち)の場合にも鮮度維持の工夫は欠かせません。 そのために保存料や防腐剤を使っていることもしばしば。

それ以外にも真空パックを使って鮮度を維持している商品もあります。 作り立ての料理をパックに入れ、専用機器で酸素を抜き取って密封することで鮮度を維持する方法です。 スーパーやコンビニなどでも真空パックされた状態で売られている煮豆やひじきなどのお惣菜をよく目にしますよね。 とても便利な商品ですが、1品ごとに真空パックされているため、おせち料理の場合には開封して自分で盛り付けていく作業が必要になります。

メリット

風味が高く、作ったままの状態で食べられる
どんな料理でもやっぱりできたてが一番ですよね!

デメリット

賞味期限に注意が必要
防腐剤や保存料を使ってはいても、保存の面ではやはり冷凍には及びません・・・。 購入時にしっかりとチェックしておきましょう。

真空パックの場合は開けて盛り付けする必要がある
1品ごとにパックされている料理を自分でお重やお皿に盛り付けなければなりません・・・。 「実際にお重に盛り付けてみたら隙間ができてスカスカになってしまった!」なんてことにならないように、 少し多めに料理を準備しておくか、どうやって盛り付けたらキレイに見えるか事前によく計画しておくと安心です。

冷凍vs冷蔵!どちらを選ぶ?

ここまで冷凍、冷蔵それぞれのメリット、デメリットについて見てきましたが、 冷凍技術の発達により、味の差はほとんどなくなってきています。

冷凍タイプのおせちなら、作り立ての鮮度を維持したまま、盛り付け不要でそのまま食卓へ並べることができる上、 賞味期限も長く、いいことづくしです。
おめでたい新年だからこそ、冷凍タイプのおせちで作り立てのプロの料理を味わってみてはいかがでしょうか?

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